第522号 2018年5月17日 (発行)民主・市民連合 TEL:044-200-3358
外国人市民代表者会議 2017年次報告
「市によるオリエンテーション」「防災」「子育て」を提言
川崎市議会議員 飯塚正良
 1997年発足した「外国人市民代表者会議」は、1年間の活動内容をまとめた2017年次報告書を福田市長に提出しました。保育園の入所問題を始め、「子育て」のテーマは外国人市民にとっても切実な問題となっています。またいつ起こるかもしれない地震など大規模災害に対します備えはどうか「防災」のテーマも今回あげられています。
 今日の「甦えれ川崎」は外国人市民代表者会議2017年次報告を特集しました。
<市によるオリエンテーション>
提言:新たに転入してきた外国人市民を主な対象に、行政の制度や情報、生活を送る上でのルールやマナー、川崎市の魅力などを説明しますオリエンテーションを開催します。
【背景・理由】
 川崎市に住む外国人住民人口は、2017年12月末現在38,778人で、この1年間だけでも3,113人の増加がみられました。これは、川崎市が外国人市民にとって「住みたい」、「働きたい」まちとして魅力的に感じられていることなどを意味していると思います。さらに、2020年には世界的にも注目を集める東京オリンピック・パラリンピックも控えており、今後ますます川崎市の外国人市民は増加していくことが予想されます。

<災害時における多文化共生と外国人支援>
提言1.外国人市民が日本人市民と協力して避難所の運営に関わることができるように、代表者会議が作成した多言語版の「受付シート」を活用します。
提言2.避難所に来た外国人市民の情報や状況・状態などを正確に把握しますために、一般財団法人自治体国際化協会(以下CLAIRという)が作成した「多言語避難者登録カード」を活用します。
提言3.災害時の外国人支援のための様々なツールが確実に活用されるよう、CLAIRが作成したツールの存在を各区の避難所運営マニュアルに記載します。(2007年度提言の補足意見)
提言4.日本語が不自由な外国人市民のために、代表者会議が作成した多言語版の「り災証明書交付願い≪記入ガイド≫を活用します。
【背景・理由】
 日本人は地震をはじめとします自然災害の多い国です。しかし、外国人市民の中には実際に災害を経験したことがない人や災害時のための訓練を受けたことがない人、さらには災害に関します知識をほとんど持たない人も多くいます。
 日本では、1995年の阪神・淡路大震災以来、災害時における外国人対応・支援が大きな課題として認識され様々な取り組みが進められてきました。その結果特に防災啓発に関してはすでにたくさんの多言語情報・資料があります。ただ、市が2014年に実施した調査では、残念ながらそうした情報が十分認知されていないことが明らかになっていますので、引き続き取り組みの改善と充実を図っていただきたいと思います。

<子育て支援>
提言1.代表者会議が作成した多言語版の「保育案内(概要)」と「保育申請チェックリスト」を活用します。
提言2.日本語が苦手な外国人市民のために、多言語に対応した相談の機会を設けます。
【背景・理由】
 近年、日本では核家族化や共働き世帯の増加など様々な理由から保育サービスに対します需要が高まっています。保育は、子育て支援と就労支援という2つの面でとても重要なもので、特に生産年齢人口が大きく減少していく中で、「保育が利用できないため仕事を辞めなければならない」「子どもを預けることができないため仕事につくことができない」といった状況では活力ある社会は望めません。
 川崎市においては、交通の利便性の高さや文化的な魅力などから、人口増加が続いており、それに伴い保育の利用申請数も毎年増えています。

外国人市民代表者会議とは
 川崎市が外国人市民を共に生きる地域社会づくりのパートナーと位置づけ、平成8年12月に外国人市民の市民参加の仕組みとして条例で設置しました。公募で選考された26人以内の代表者で構成され、代表者は市のすべての外国人市民の代表者として職務を遂行します。運営は自主的に行われ、毎年調査審議の結果をまとめて市長に報告しています。報告を受けた市長は市議会に報告するとともに、これを公表することとなっています。
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