第12号
NKK廃家電リサイクルプラント見聞記

 飯塚正良は10月、今春より稼動したばかりのNKK使用済家電リサイクルプラントを見学した。今回の見学では昨年NKK使用済プラスチック高炉原料化システムプラントの見学に次ぐもので、これまでの製鉄メーカーが大きく業態を転換していることに驚かされた。
 今回の飯塚正良クリップボードはNKKが開発した廃家電リサイクルプラントを特集した。

<はじめに>
 廃棄された使用済のエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の4品目の回収と再商品化を義務付ける「家電リサイクル法」(特定家庭用機器再商品化法)の施行から6ヶ月が経過した。市内でも環境への関心の高まりと法律に対する理解が進み、回収件数は増加を続けている。
 今日の廃家電のリサイクルの現状と今後のあり方について、見たまま聞いたままをレポートする。

<家電リサイクル法とは何か>
 本年4月から施行された家電リサイクル法(特定家庭用機器再商品化法)は大まかに言えば家庭から廃棄されたエアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機の家電4品目について適切な処理を製造者(メーカー)に義務付け、排出者がリサイクルに要する費用(回収および運搬も含む)を支払うことで、家電小売店を経由してリサイクルプラントで処理処分され、再商品化をめざす。
 回収された4品目は家電メーカーの指定取引場所(高津区に2ヶ所)を経て、リサイクルプラントに運ばれて新しい資源として生まれ変わる。

<リサイクルプラント、4月より稼動開始>
 市内では使用済み家電品を一貫処理するためのリサイクルプラントが4月から稼動開始している。同プラントは家電メーカーやNKKが共同出資してそれぞれの企業が蓄積してきたノウハウを結集して、川崎区水江町にあるNKK京浜製鉄所の敷地に設置された。
 年間80万台の処理能力を有し、約70人の従業員が24時間3交代でエアコンなど家電4品目の再商品化の作業を行っている。毎日運び込まれる使用済家電品は市内の他近隣からのものも含めて、1日平均でおよそ2500台。現在までのところ、市内の指定引き取り場所Aグループ(ナショナル・東芝・ビクター)についてはリサイクルプラントに搬入していないが、今後については全量受け入れたいとしている。

運び込まれる冷蔵庫 並べられる冷蔵庫 解体されるエアコン 分解されたブラウン管

<家電リサイクルシステムのながれ>



<今後の課題>
 プラントの関係者は資源として再び利用できる割合を示す再資源化率は80%以上と高い水準を達成している。最後の工程で排出されるダスト(ごみ)を熱媒溶炉に投入し、ゼロエミッションを実現したいと言っている。
 川崎市当局は現在の「家電リサイクル法」によって、どうしても廃家電を引き取ってもらう際に支払う費用の割高感が不法投棄を生み出している。例えば買うときにすでに商品の価格の中に含めるべきではないか。さらに、不法投棄された場合の処理費用は全て自治体の負担になっている。本来、製造者責任で処理すべきであり、こうした課題についても早急な解決が望まれている。

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