第25号
神戸・大阪行政視察報告
−7/17〜7/18−

 7月17日神戸市、18日大阪市を川崎市議会まちづくり常任委員会の行政視察を行ってきました。神戸市では震災から5年を経過し、着実に復興に向かっている力強い現状を見ることができましたし、また大阪市が取り組んでいる赤バス(コミュニティバス)がしっかり市民の足として定着していることに先見の明を感じてきました。
 8年前の大震災から一見神戸の街は立ち直ったように見えます。しかし精神的にはトラウマが襲い、中々立ち直れない方もいると聞きました。
 今回視察させていただいた「人と防災未来センター」は国の1/2補助により、兵庫県、神戸市が1/2を出資し、設立されました。年間運営費5億円の1/2を国が負担し、昨年より開始された事業は多岐にわたり、特に9月30日から始まった災害対策専門研修はAコース3週間63名、、Bコース2週間118名が参加、以降毎月行われているそうです、
 参加者は沖縄から北海道まで自治体関係者はもとより、NTT、東電など電力関係者が研修にみえています。すでに2,000名の受講生が研修を終了しています。
 もう一つの大きな事業として、緊急派遣として、すでに海外で起こった大地震に、イラン・アフガニスタン・トルコ・アルジェリアに専門家チームを送り出しています。
 私どもが視察していると、別室で外国からみえた研修生たちが熱心に質問していました。大教室では町内会の自主防災組織の皆さんや地方議員の方々がメモしていました。最後に昨年完成した「人と防災未来センター」の建物について報告します。
4F<阪神・淡路大地震を映像で伝える>
 1.17当日の模様を再現、崩れ落ちる三ノ宮駅前のビル群、高速道路そして長田区の密集民家群など迫力があります。

3F<実物資料・詳細データで伝える>
 バーコードナビゲーターで、それぞれの実物資料の説明が画面と音声で聞き取れるシステムになっています。例えばヘルメットをかぶって外に出たところ、コンクリートが上から落ちてきて、破損したヘルメットはとてもショッキングでした。

2F<今後の防災のあり方を伝える>
 ここでは防災情報コンテナに災害に関する書籍、資料が収納されており、防災情報サイトでは、自由にインターネットで情報を検索できるシステムになっています。
 防災ワークショップでは遊び感覚で防災意識が身につく実験やゲームなどもありました。

赤バス
−大阪市交通局コミュニティバス−

 平成12年5月より始まった大阪市コミュニティバス(赤バス)は順調に走っています。恐らく本市の交通政策にも参考となるこの取り組みを報告します。
<赤バス運行までの経緯>
 平成9年 大阪市は「公営交通事業改革調査委員会」を設置。
 平成11年 中間とりまとめ、小回りのきくバスサービス(小型バスを用いた新しい形態)を提言
 平成12年5月 試行開始(5ルート計20両の小型バス)
アンケート調査では好評
 平成13年2月 最終報告書
「タイプ別路線編成及びサービス内容」として
@ 幹線系;需要が多く、市バス独自の責任において運営すべき路線
A フィーダ系(枝線系)高速鉄道と一体となった運営を指向することが適当な路線
B コミュニティ系;十分な需要がなく採算性の確保が困難であるものの地域住民には不可欠な輸送サービスであることから行政が主体となって路線サービスの設計を行い、その運行に対して必要な助成を交付するべき路線
 平成14年1月27日より 赤バス正式スタート
21ルート合計70両の小型ノンステップバス
1運行あたり16.1人、7月までの6ヶ月で利用人員は9,493人となっている。交通局はあと2,500人の利用アップを考えている。
<赤バス運行の考え方>
 ・ 地域住民の日常生活に密着した施設を連絡
 ・ 原則として1ないし2の行政区で完結
 ・ 一般バスとの並行区間の少ない路線
 ・ 通勤・通学とは異なる需要に対応する為、9時から19時の運行。
 ・ 小型ノンステップバスを使用

<赤バスの車両>
 ・ 27人乗り(運転席1席、座席15席)
 ・ ノンステップバス
 ・ 車椅子固定場所1箇所
 ・ 排気ガス対策済みのターボ付ディーゼルエンジン

<運営主体と経営>
 ・ 大阪市出資の法人
 ・ 運転手は法人採用のOB職員
 ・ (初期投資+ランニングコスト)−収入=助成金

<今後の問題点>
 ・ 路線の見直し
 ・ ランニングコスト(人件費など)の低減
 ・ 需要の喚起

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