7月17日(土)<講演会「琉球王国から使者-江戸上り―」に100名>

7月17日(土)<講演会「琉球王国から使者-江戸上り―」に100名>

東海道かわさき宿交流館で午後2時から講演会「琉球王国から使者―江戸上り―」が開催された。この交流館は今から8年前に建てられた。開館以来行われてきた街道シリーズ講演会は28回を数える。
今日のテーマは琉球王国の使節団がどういう背景で「江戸上り」を行ったか、さらに規模と実態を掘り下げようという主旨で開催された。講師は上里隆史さん。NHKの大河ドラマの考証を務めた方でもある。
徳川幕府の対外政策から琉球王国の位置づけが推し測られる。当時薩摩は琉球王国を制圧し、属国とする。琉球王国を国家としての体は存続し税を徴収する。徳川幕府はこの琉球を中国交易の窓口として利用することになる。したがって「江戸上り」に対してはその費用を幕府が負担した。
次に使節団は行列をしながら歌舞音曲を奏でた。沿道住民にとっては一大娯楽だった。錦絵にも描かれている。最も人気のあったのは楽童子。座楽・舞踊を演じた美少年が使節団には5名ほどおり、15・6歳の少年が漢籍、書もこなしたという。エリート集団である。
この日参加者の中に樂童子の孫という方が名乗りを挙げ、祖父と本人の年の差が115歳。父は祖父70歳の時の子だったという。この後沖縄グラフの記者山川さんが詳しく取材していたので近日中に日の目を見ることになろう。
1時間半の講演会の後、場内から質問が続き中身の濃いものとなった。

 

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