2019年ほっとらいんニュース夏号
【ごあいさつ】
4月7日に行われました川崎市議会選挙において、8期目の当選を果たすことができました。
原点に戻って皆様にお約束した公約について一つずつ実現に向けて努力してまいります。
今回の選挙は、ヘイトスピーチを根絶するための条例制定を推進するのか、それとも選挙活動に名を借りて、ヘイトスピーチ条例に反対し、排外主義を煽るのかが問われる選挙となりました。相手候補は前回の得票数を大巾に減らし、私が街頭演説や宣伝カーで訴えたことが一定功を奏したのかと思います。
‟ともに生きる川崎をつくりあげよう” をスローガンに9日間選挙戦を戦い抜いてまいりました。
これからもひきつづきの御支援をお願いし、市議会議員選挙の報告とします。ともに生きる川崎をめざして!
第3回定例会一般質問 7月1日(月) 飯塚正良
県立川崎合同庁舎建替、大師少年球場改修、佐藤惣之助詩歌碑移設、友好都市韓国富川市との交流を中心に質問
7月1日、一般質問が行われました。飯塚市議は富士見地区にある県立川崎合同庁舎建て替え問題など5点について福田市長はじめ関係局長に質問しました。
質問する飯塚議員
<神奈川県合同庁舎建て替えについて>
川崎区富士見にある神奈川県合同庁舎内、県税事務所の移転に伴い本市の施設利活用の照会が5月にありました。6月24日には県議会で立憲民主党市川よし子議員が質問し、神奈川県総務局長は川崎市と最も効果的な利活用の方法について検討を行い、現在の建物は先行して除却すると答弁しました。
そこで法務局、地裁川崎支部に囲まれた地の利を活用して外国人市民の一元的窓口を有した人権センターの建設を検討できないか市民文化局長に質しました。
市民文化局長は、外国人市民が増加し、今後も続くことが見込まれますので、利便性向上に向けて取り組むと答えました。飯塚市議は「人権のまち」にふさわしい施設整備を要望しました。
神奈川県合同庁舎
<大師少年球場のフェンス改良について>
4月から6月にかけて大師少年球場ライト側フェンスを越えるホームランボールが民家を直撃する事故が連続して発生しました。建設緑政局長はこれらの事故を確認憂慮しています。暫定的に注意喚起の看板を設置したそうです。
今後設置場所を関係団体の方々と協議して早急に設置すると答えました。
区少年野球連盟は大会など催しの際、フェンス側に監視要員を配置し、ホームランなどフェンス越えには注意喚起するとのことです。そこでライト側フェンスを10mまで延伸する工事をいつまでに行うか質しました。建設緑政局長は今後野球場利用者などから意見を伺いながらフェンスの高さを見直すなど改善に向けて取り組んでいくと答えました。時期は明示しませんでしたので、シーズンオフにしか工事ができない関係もあるので早急に準備に入ってもらいたいと要望しました。
注意喚起の看板
<佐藤惣之助の詩歌碑の移設について>
那覇市の虎瀬公園に20年前に移設された川崎市が生んだ詩人佐藤惣之助の詩歌碑がこの度、元あった首里城公園に移設されることになりました。
これまでの経過ととりくみについて市民文化局長に質しました。
市民文化局長は一昨年10月、那覇市議会において、詩歌碑の移設を求める陳情が採択され、その後沖縄県から、首里城公園内の移設候補地が提示されたことを受け、那覇市議会では移設に向けた設計委託費が今年度予算に計上されたと答えました。
そこで市長に、来年以降移設の暁に竣工式を川崎市からも訪問団を組織して盛り上げられないか質しました。
市長は、今後も交流と相互理解を深めるための取り組みを進めていくと答えました。
佐藤惣之助の詩碑「宵夏」
<友好都市富川市との交流について>
友好都市関係は、桜本商店街と富川市商店街交流がきっかけとなり締結に至りました。
今年も7月2日からアゼリア合奏団の訪問をはじめ、少年サッカー交流、日韓子ども美術交流、図書館交流、高校生交流などが訪問する予定となっています。
20年間続いた職員派遣は本年3月実施方法の見直しがあったとのことですが、内容と予算について総務企画局長に質問しました。
総務企画局長は、本年3月原則として毎年、両市で派遣分野や時期等の協議を行い短期研修として実施することになりましたと答えました。事業予算は派遣と受け入れを合わせて100万円程度とのことです。
日韓両政府間に不協和音があっても自治体間の交流が日韓交流の礎となっていることについて市長の所見を伺いました。
市長は、両市の関係は市民同士の交流を契機として、平成8年に友好都市提携を結び、芸術・文化・スポーツなど幅広い分野で友好関係を築いてきました。
地域に根差した市民間・自治体間の交流を今後も継続することが両国のよりよい関係に資すると答えました。市長の見解に意を強くしました。
アゼリア合奏団壮行会
―第3回定例会―
ヘイト禁止条例、市が罰則付き素案を議会に提示 6月25日(火)
6月25日市長は市議会開会中の文教常任委員会にヘイトスピーチを繰り返す者に対して50万円以下の罰金を科す条例の素案を提示しました。
一昨年3月、国はヘイトスピーチ解消法を制定しましたが、この法律には「禁止」「罰則」が明記されない理念法であるという限界がありました。しかし今回の川崎市の条例素案は、ヘイトスピーチは犯罪であることを明確に示した点で画期的と言えます。
4月の市議会議員選挙では、立候補者らが川崎区の在日コリアン集住地区でヘイトスピーチを繰り返しました。深刻な人権侵害を防ぐためには禁止規制と刑事罰の導入は当然だったといえます。
今回の素案では、不当な差別について「人権・国籍・民族・信条・年齢・性別・性的指向・性自認・出身・障害その他を事由とするもの」と定義し、はっきり禁止を掲げています。
表現の自由とのバランスを慎重にとったうえで処罰の対象となる言動をより限定的・具体的に示しています。その上で恣意的な判断を抑えるために有識者でつくる第3者機関の意見を聴き、勧告・命令・罰則など3段階の仕組みとなっています。さらに一行政機関の判断だけでなく検察・裁判所の判断も仰ぐとしています。
今回の素案は、差別撤廃条例を目指す全国の自治体の後押しとなることが期待されています。
トピックス1<朋有遠方より来る!また楽しからずや!> 3月1日(金)
朋有り、遠方より来たる!島根県益田市議会大賀議員御一行11名の視察団が来川しました。目的は、昨年9月に始まった益田市立東中学校の修学旅行のその後の展開と川崎市の受け入れについて、経済労働局、健康福祉局の担当者からヒアリングを行いました。驚いたことに、一市立中学校の取り組みが、益田市全体、さらに浜田市へも拡大しています。加えて、島根県の取り組みとして、萩・石見空港利用拡大の一環として、空港を利用した修学旅行には、到着地から観光バスを提供する支援事業を始めました。川崎市の受け入れ担当者は、早速連携の為パンフレットを持って誘致に向け、関係団体回りを計画するそうです。
トピックス2<伝十郎桃満開、いくつ実を結ぶ?> 4月9日(火)
大島地区伝来の「伝十郎桃」が、市内12カ所の学校や事業所に植樹・接ぎ木され元気に育っています。そのうち7カ所で今春花が咲きました。この後実をつけ、子どもたちと一緒に収穫することを楽しみに待っています。
昨年「伝十郎桃」は市教育委員会が新制度として発足した「地域文化財」第一号の認定をうけました。これにより、学術上の意義を有するものとして顕彰され、専門家の派遣により、栽培上の指導をうけることになります。
藤崎小では、「伝十郎桃」の脇に案内板が設置され、生きた教育の題材となっています。これからも子どもたちに、明治から大正にかけてこの一帯は桃の里だったことを伝承してもらいたいと願っています。そのためには専門家の知見が求められています。共に農業を行うことを通じて子どもたちに農業の楽しさを実感してもらいたいと思います。
150年の時空をこえて、姿を消した「伝十郎桃」が甦ろうとしています。何よりも子供たちに生きた教材として。
藤崎小の案内板と満開の伝十郎桃
トピックス3<第4回大相撲川崎場所 友風関故郷へ錦を飾る> 4月12日(金)
第4回大相撲川崎場所が開催されました。“友風勇太関故郷へ錦を飾る”一日となりました。名誉実行委員長を務める福田市長が挨拶の中で、36年ぶりに川崎出身の関取として誕生した友風関が川崎場所を飾っていますと述べました。
幕内土俵入りでは、友風関は地元川崎後援会寄贈の、瀬崎竜彦氏揮毫の化粧まわしをつけて登場しました。贈呈式では、友風関から兄弟子嘉風関に、川崎の銘菓大師巻が贈られました。番外取り組みでは、嘉風ー友風という本場所ではみられない一戦も行われ、楽しませていました。来年も川崎場所開催が決定しました。川崎市は“スポーツのまちかわさき”を標傍しています。これからは“相撲のまちかわさき”も加えさせてもらいたいと思います。
横綱と記念写真
トピックス4 <川崎区役所 田島・大師支所庁舎建て替え基本計画提案へ>
5月31日(金)
市は区役所や支所などのサービス向上と、より身近な場にするため、昨年3月に「区役所と支所・出張所等の機能再編実施方針改訂版」を策定しました。
こうした中、川崎区では生活保護受給者や疾病、障害をはじめとした複合的な課題がある家庭も多いことから、より機動的な対応が求められています。また、区民が行う手続きが区役所と支所両方であったり、支所だけであったりと、複雑で分かりにくいことが指摘され、解消が課題に挙げられています。
さらに、庁舎の老朽化対策として、大師、田島両支所の建て替えについても初めて言及しました。市が昨年度に実施した基礎調査によると、両支所とも築44年が経過し、劣化が進行していることが指摘されています。市は機能・体制の検討や基礎調査の結果を踏まえ、建て替えも含めた支所庁舎の整備について検討したい考えです。
今回市が示した考え方は、5月から区内町内会に説明を行い、11月に基本方針案を提示します。パブリックコメントを経て、来年3月に方針を策定し、来年度から取り組みを進めていきます。
川崎区役所田島支所
トピックス5<韓国富川(プチョン)市へ音楽演奏訪問 “アゼリア合奏団 in シニア”> 6月7日(金)
8年前に川崎・幸区のシニア世代の音楽愛好者を中心に組織された“アゼリア合奏団 in シニア”(森田忠芳代表 会員60名)が7月2日から3泊4日の予定で、川崎市の友好都市韓国富川(プチョン)市を中心に演奏旅行することになりました。
きっかけは6年前に富川市派遣職員として1年間川崎市に着任していた金在郁(キム ジェウク)さんが、公務の合い間アゼリア合奏団のメンバーと共に楽器練習したり、福祉施設を慰問したりしていました。昨年韓国を訪問したメンバーの一人小泉具之さんが金さんと再会し、富川市演奏旅行が決りました。
6月7日壮行会が開催され、来賓として富川市名誉市民の私から激励の挨拶をさせていただきました。国家間では徴用工問題など不協和音が続いています。しかし市民レベルでは今回のアゼリア合奏団の富川(プチョン)訪問演奏旅行など、幅広い交流関係がつくられています。訪問先の市庁舎、老人ホーム、小学校、幼稚園などで予定されている演奏会の成功を願ってやまないと述べました。
圧巻は川崎市歌をアレンジ、間奏として「故郷」を挿入する。心を打つ。そして富川市民の歌は必ず富川市民の心をつかむでしょう。
トピックス6<川崎沖縄県人会定期総会盛り上がる!> 6月23日(日)
川崎沖縄県人会の総会が開催されました。会場の沖縄会館は満席の状態です。来賓として、私から佐藤惣之助の詩歌碑の首里城公園移転の設計費が予算化されたことを報告しました。移転の日程はまだわかりませんが、完成の暁には、皆さんで首里城に行ってお祝いしましょうと申し上げました。三浦淳前副市長も出席し、沖縄との交流について熱く語っていただきました。終了後、琉球音楽と舞踊を楽しみながら、懇親会が行われました。遅くまで盛り上がっていました。
最後にカチャーシーを踊る
トピックス7<「境町(さかいちょう)」告示上表記 本会議で満場一致採択>6月27日(木)
「境町(さかいちょう)」という古くから使われている呼称は、役所の告示上は(さかいまち)となっています。元へ戻そうという署名は規定の当該町民の1/4を100名以上も上回る558人集まりました。今議会に川崎市条例議案として提案され、満場一致で採択されました。
8月1日から「境町(さかいちょう)」として公文書並びに道路表記も「さかいちょう」に順次書き換えられることになります。担任の先生に「境町」の呼称を直された子供が泣いて帰ったことから始まったこの取り組みが実を結びました。