535号甦えれ川崎<市議会決算審査特別委員会>

殿町キングスカイフロントの経済波及効果を踏まえて
イノベーション創出の活動の効果測定へ
9月26日行われた市議会決算審査特別委員会総務分科会で、飯塚正良委員は殿町キングスカイフロントの今後のイノベーション創出について質問しました。
臨海部国際戦略本部拠点形成の効果を市内に波及させることは大変重要な課題であることから、昨年5月、平成23年から10年間の建設投資や研究活動による経済波及効果、誘発就業者数、税収効果の推計を行いました。
今後は更なるイノベーションの創出に向けて定量的・定性的に評価し、研究や事業活動の活性化を図ってゆきたいと答えました。
今日の「甦えれ川崎」は市議会決算審査の報告を特集しました。
<キングスカイフロントの経済波及効果について>
昨年5月、殿町キングスカイフロントの拠点形成がほぼ完成したことから、「キングスカイフロントの拠点形成」および「羽田連絡道路の整備」による市内への経済的効果を推計しました。
市内への経済波及効果額の推計は、平成23年から32年度の間で2481億円、誘発就業者数は10,164人さらに羽田連絡道路により可能となる経済活動から、118億円、誘発就業者を700人が見込まれます。
<税収効果について>
税収効果は、「個人・法人税等の税収効果」および「施設整備に伴なう固定資産税等の税収効果」を算出しました。
キングスカイフロント拠点形成による個人・法人税効果として10年間累計25億円、羽田連絡道路による効果として10年間累計1億3千4百万円となっています。
さらに、施設整備に伴なう固定資産税効果として10年間累計95億円となっています。
<これまでの川崎市の投資総額>
まず、平成23年から25年度にかけ、(財)実験動物中央研究所に対し、川崎市先端産業創出支援制度(イノベート川崎)を活用して、3.5億円が執行されています。
次に「川崎市産業振興財団」が支援して設立した「ナノ医療イノベーションセンター」負担金として平成27年から28年度にかけて交付した4.7億円となっています。
さらに、キングスカイフロントにおける市有地としてUR(日本都市機構)から取得した金額は、LISE用地2.3億円国立医薬品食品衛生研究所用地30億円、ものづくりナノイノベーションセンター用地16億円など総額69億円となっています。
<今後の取組み>
今後イノベーションが創出される国際戦略拠点の発展に向けて、研究や事業活動の活性化を通じて、成果を生み出していくことが重要です。
そのために、キングスカイフロント発の研究や事業活動の効果を定量的・定性的に評価しなければなりません。
そこで飯塚委員は今後の取組みとして事業評価、市内企業へのフィードバックについて質しました。
評価の指標として「新規の研究・開発着手件数」や「共同研究実施件数」など客観的指標について検討しており、今後立地機関で構成される「ネットワーク協議会」からも意見を聴し評価を実施したいと答えました。
今から30年前の旧いすず自動車川崎工場跡地が、風景を一変させました。多額な税金が投入され、それを上回る経済影響効果が実現されつつあることを評価しながら引き続いて効果について点検していきます。
ナノ医療イノベーションセンター(ICONM)
川崎生命科学・環境研究センター(LISE)
2018年6月オープンした東急REIホテル