甦えれ川崎550号 市議会総務委員会 ⅰCONM「ナノ医療イノベーションセンター」視察

市議会総務委員会は所管事務の調査として、ⅰCONM「ナノ医療イノベーションセンター」の行政視察を行いました。
片岡一則「ⅰCONMナノ医療イノベーションセンター長、同センターの事業主体である三浦淳産業振興財団理事長をはじめ運営に携わる役職員、そしてすでに企業化しているベンチャー企業のメンバーなどから詳しい説明を受けました。
今日の甦えれ川崎はiCONM「「ナノ医療イノベーションセンター」を特集しました。
<これまでの経過>
平成27年4月、川崎市産業振興財団が文部科学者の国際科学イノベーション拠点の採択をうけ、ⅰCONMの運営が始まりました。
ⅰCONMの目指すものは「一つ屋根の下で」産官学が連携するオープンイノベーション体制づくりです。医と工が連携して難治がんやアルツハイマー病などの治療・診断の実現などがあげられます。
ⅰCONMは、人々が疾患から解放されていくことで自律的に健康になっていく社会(スマートライフ社会)をめざし、人体内の「必要な場所で、必要な時に、必要な診断と治療」を行なうウィルスサイズ(~50nm)のスマートマシンの創製による「体内病院」の実現など、これまでSFの世界でしか語られてこなかったことを現実のものとするプロジェクトを進めています。
<体内病院実現に向けた現段階>
① ナノマシンの開発
第1世代の抗がん剤送達用ナノマシンは、既に臨床試験第3相まで進んでおり、実用化は目前です。そこで本サブテーマでは、次なる段階として、これまで治療が困難とされてきた脳腫瘍、転移がん、およびがん幹細胞などの難治がんを標的とするナノマシンを開発します。本課題の達成により、がんによる死亡率の低下が期待されます。
② アルツハイマー病の治療
脳は高度に発達したバリアに守られているため、生理活性物質の送達が困難です。そのため高齢化社会では脳神経系疾患の有病率が高い一方で、効果的な治療アプローチが見出されていません。本サブテーマでは、多様な生理活性物質を送達可能なナノマシンを創製し、アルツハイマー病等の脳神経系疾患の革新的治療技術の開発は目指します。
このほかに4つのプロジェクトの開発に取組んでいます。こうした開発プロジェクトが事業化されてそれが回りまわって本市の税源培養へとどうつながっていくのかが課題といえます。