甦えれ川崎578号<ふるさと納税、川崎市新たに145返礼品用意>

甦れ川崎

 ふるさと納税に伴う税収減が全国で最も高いといわれる川崎市がこの度寄付額を増やすために、145品目の返礼品を用意しました。
 101日から専用サイトで受付を開始、本年度は1億円の寄付額を目標としました。
 市内のプロスポーツチームに協力をお願いし、それぞれのチームのゲームに足を運んでもらうような企画も始まります。
 今日の「甦えれ川崎」は川崎市のふるさと納税返礼品について特集しました。

<はじめに>

 新たな返礼品は、市内に本社や事業所、工場、畑などを有する41事業者が、市の呼びかけに応じて寄せました。10月から民間のふるさと納税サイト「ふるさとチョイス」と「ふるぽ」で寄付を受けつけています。
 全国的な知名度を誇るプロスポーツチームも市の取り組みに協力しています。魅力的な返礼品の数々に、福田紀彦市長は1日の会見で「全国に川﨑の応援団を増やしたい」と自信をのぞかせました。

<川崎フロンターレは>

 J1リーグ2連覇の川崎フロンターレはブランド力を生かし、ユニホームを用意しました。今季在籍する全選手のサイン入りで、10万円寄付した人に送ります。会見に同席した藁科義弘社長は「とてもレア。わたしも持っていない」と推していました。M,L,XLの3サイズ限定各10着で、先着順です。

<ブレーブサンダースは>

 男子バスケットボールBリーグのかわさきブレーブサンダースは試合後にマスコットやチアリーダーと一緒に写真撮影ができるペア観戦チケット(寄付額5万円)を用意しました。元沢伸夫社長は「(返礼品は)観戦チケットを中心にそろえた。ぜひ試合をみにきて、川崎のグルメなども堪能してほしい」と話しました。

<民間企業は>

 このほか、川崎タクシーは臨海部の工場夜景を楽しむプラン(寄付金額)34千円、2時間コースで4人まで参加可)をはじめ、市内事業者が手掛ける和菓子、洋菓子、熟成肉、市内産の野菜なども多数用意しました。

<川崎市の現状と今後>

 市の従来の返礼品は岡本太郎美術館や日本民家園の招待券など19品だったが、返礼品競争が過熱した近年、市税の流出額が急増しました。2015年度は2億円でしたが、19年度は全国4位の56億円に膨らむ見込みです。交付団体は減収分の一部が穴埋めされるが、川崎は政令市唯一の不交付団体のため、実質的な減収額は全国で最も高くなっています。
 福田市長は9月、減収分の財政措置を求める要望書を総務大臣に提出しています。1日の会見でも「制度の是正を国に求めるとともに、座して待つのではなく、川崎の魅力を発信する返礼品を数多くそろえていきたい」と意欲を示しました。
 市は11月にも返礼品を追加する方針です。市民サービスの財源が市外に流出している実態を市民により知ってもらうよう、広報にも努めていくとしています。

 

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